SKINCARE LAB.

肌の基礎知識

乾燥肌や潤い不足の肌悩みがあっても、改善できるお肌のルールとは?

2023.02.21

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皮膚の構造とは?

人の体全体の約16%を占めるのが皮膚。また、皮膚の役割とは、体を維持するために重要な立ち位置にあり、水分の調整や体温の維持、外的刺激から体を守るなどの重要な役割があります
皮膚は表皮・真皮・皮下組織の3つに分かれています。表皮は、95%の角化細胞から成り立っており、私たちが実際に目にする、この外側から見える部分が表皮です。角化細胞は表皮の最下層で分裂し、成熟のタイミングにあわせ、上層部に上がっていきます。

お肌でよく聞くワードと言えば、ターンオーバー。角化細胞が表皮表面で脱落するまでの時間を意味します。そして、お肌が新しく生まれ変わるタイミングが、20代の健康な方で28日、3040代では45日と言われています。

平均0.2㎜の薄い表皮がお肌を決める

表皮となる、私たちから見えるお肌はとても薄く、平均で0.2㎜です。その肌は常に再生される要素を持っています。つまり、お肌の悩みがある方でも再生の力を利用して、本来の目指したいお肌を手に入れることができるとも言えます。お肌を構成するのは細胞であり、内側にある細胞は成熟のタイミングで、表皮に近づきながら生まれ変わっていきます。

皮膚は生まれ変わり続ける

表皮を構成する細胞は4 層に分かれています。一番、お肌と言われる部分に近いものが、角質層(角層)です。角質という名称は、よく世間一般でも知られています。
角層は、10~20層で成り立っており、ターンオーバーを含め、さまざまな理由で死んでいきます。落ち葉を敷きつめていくかのように重なり合い、最終的には垢となって剥がれ落ちていきます。この角質は肌の再生で重要なポイントになります。

そして、肌は角質層を健康に維持することで、理想的な肌を目指すことが可能とも言えます。肌は生まれ変わるというのが事実なので、肌悩みがある人でも、理想の肌を目指すことができるのです。

顔の皮膚は薄い

体にある皮膚で、一番分厚いのが、手のひらと足の裏です。それに反して、一番ケアが必要な“お顔周り”は、薄いのです。人によって、安定した健康的なお肌の状態を保てる場合もあり、逆もしかりなのです。特に、目元と口元は薄く、デリケートな部位となります。季節などの気温の変化に敏感で、乾燥しやすく、刺激にもすごく敏感です。乾燥しがちな季節には、ケアが必要で、水分量の調整によって、良くも悪くもなりやすいです。
加えて、頬も要注意です。皮脂の分泌や水分量が少なく、さまざまな状況により肌悩みがつきない部位なのです。

乾燥肌や潤い不足の肌の原因とは?


乾燥しやすい季節

日本では12月から3月にかけて湿度が不安定になります。乾燥していると実感しやすいのがこの時期です。肌にとって最適な湿度は、65~75%だと言われている中で、湿度が低い場合は15%になることも。外出するだけで、お肌が乾燥してしまうのを実感する方も多いのではないでしょうか。

水分の保持や侵入物に対する防御を行う肌の角層部分は、ケラチンや脂質などさまざまな物質から構成されています。角層に存在する主な脂質は、セラミド(約 50%)、コレステ ロール(約 30%)、その他成分で構成されています。

これらを角層細胞間脂質とよび,皮膚の保湿にも重要な役割を果たしているため、空気の乾燥が気になる季節などは、肌に水分が行き届きにくく乾燥肌トラブルの原因になります。

紫外線の影響を受ける

紫外線とは太陽光に含まれる波長の1つで、UV-A、UV-Bがあり、種類によって与える影響が異なります。この他UV-Cがありますが、上空のオゾンと酸素分子に吸収されるため、地上には到達しません。紫外線というと夏の印象が強いですが、1年を通して地上に降り注いでいます。
肌が紫外線を浴びると皮脂膜を酸化させ、バリア機能を弱めます。そうすると水分が蒸発しやすくなり乾燥を感じることや、肌に炎症が起こりやすくなることがあります。そこで肌を守るため、メラニンを作り出すことで皮膚への害を食い止めようとします。メラニンはシミの原因ともいわれているため、紫外線対策や保湿をすることが大切です。

年齢やホルモンバランスの低下

加齢により、お肌の乾燥が気になる方がぐっと多くなります。その原因は、細胞内のバリア機能の低下です。細胞の機能が年齢と共に低下してしまうことで、若いときは正常に働いていたバリア機能が不安定に。同様に、女性ホルモンのバランスの変化も影響しています。女性ホルモンの中にある「プロゲステロン」は、女性の肌バランスを保つ重要な役割を担っています。しかし、40代後半になってくるとホルモンバランスも低下していくため、肌のうるおい保持ができない状況になることも。

ストレスなどの生活環境

人はストレスを感じると、少なからず体に何かしらの影響があります。
“自律神経の乱れはストレス”と言われるように直接的に、お肌にも影響してきます。ストレスホルモンとして有名な「コルチゾール」。過剰に分泌されてしまうことで、保湿機能を調整する、“セラミド”が分解されてしまいます。それゆえ、肌のバリア機能の調整が乱れ、保湿力を失うことで、乾燥肌の原因となることも。同時に、乾燥肌は、かゆみの原因にもなります。またストレスにより血行の流れも悪くなるので、肌のターンオーバーが乱れやすくなります。新しく生まれ変わる細胞も、肌上部に上がることができず、肌代謝も乱れやすくなります。

お肌は乱れやすいが正しく生まれ変わる

お肌を悩ます原因はたくさんあります。しかし、肌は約1ヶ月でターンオーバーという生まれ変わりを行うことで、乾燥肌や潤い不足に悩んでいても正しいケアでサポートしながら肌や生活習慣の調整をすることで、本来の目指したい肌を取り戻すことも可能です。

年齢やストレス、生活環境の変化など、避けられない状況もあり、お肌にベストな状況を常に維持することも難しいですが、お肌のケアをすることで肌を優しく労わることは重要です。

乾燥や潤い不足には、お肌のケアを日々行い、コンディションを整えるという基本的なことが、ライフバランスを維持していく上でも大切となります。コツコツしたお肌ケアをしてちりつも美容をしていきましょう。